『宝性論』注釈文献群の研究、ロデンシェーラプ著『宝性論要義』校訂と英訳
Project/Area Number |
06J02445
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Indian philosophy/Buddhist studies
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
加納 和雄 Kyoto University, 人文科学研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | インド・チベット仏教 / 文献研究 / 蔵語・梵語新出写本研究 / 如来蔵・仏性思想 / 『宝性論』 / 国際研究者交流 / 多国籍 |
Research Abstract |
4-7月はハンブルグ大学でロデンシェーラプ著『宝性論註』の読解に従事した。同文献の古写本影印版を収録する『カダム全集』が、昨年ラサから出版され、それによって従来知られていた同文献の木版本に欠損している文章を補い、また多くの読みを訂正することができた。8月には、高野山大学で開催された密教学会においてリンチェンサンボによる『チャクラサンヴァラアビサマヤ註』についての研究成果を発表した。8月から10月にかけては中央チベットの古寺を調査し、1930年代にサーンクリトヤーヤナがおこなった梵文写本調査の足跡をたどった。特に今回の調査において、サーンクリトヤーヤナのヒンディー語の自伝にもとづいて、従来不明瞭であった彼のルートを確定することに成功した点は特筆に値する。同調査において撮影した資料を編集してドキュメント形式の映像を作成し、ウィーン大学で12月に開催されたサーンクリトヤーヤナのシンポジウムにおいて発表した。同成果はウィーン大学の学術叢書に収録される予定である。11月から2月にかけては再びハンブルグ大学を訪ね、Isaacson教授とサッジャナ著『究竟論提要』の梵文写本読解と英訳の作成をおえた。同書はロデンシェーラプ著『宝性論註』を理解するためには欠くことのできない資料である。2月にはローマのFrancesco Sferra教授を訪ね、同教授が編集する学術叢書Manuscripta Buddhicaに寄稿する予定の、ヴァイローチャナラクシタによる三点の瑜伽行派文献註釈書にかんする論文について共同研究を行った。以上、ロデンシェーラプ著『宝性論註』研究については当初の計画通りの成果をえることができ、関連研究にかんしても計画通り遂行することができた。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)