Project/Area Number |
06J02669
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉田 賢市 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 不安定核 / 中性子過剰核 / 中性子スキン / 集団運動 / 集団励起モード |
Research Abstract |
1.変形した中性子過剰核において特徴的に発現する「ソフト0^+モード」の微視的メカニズムについて、昨年に引き続き分析を進めた。複数のオービタルがフェルミ面付近に集まると、ペア場の揺らぎが大きくなる。特に、変形領域では、空間的性質の相反するオービタル(波動関数が、変形の対称軸方向に広がっているもの、及び対称軸に垂直な方向に広がっているもの)がフェルミ面付近に存在する。このような状況では、四重極遷移行列要素が大きくなると同時に、中性子の四重極ペア遷移行列要素も大きくなることを明らかにした。中性子過剰核において特徴的な点は、フェルミ面が浅いために、中性子のー(準)粒子波動関数が原子核の外側にまで広がっていることである。したがって、ペア場の揺らぎに誘起された0^+モードの遷移強度は安定核に比べて非常に大きくなる。具体例として、中性子過剰Mg同位体のみならず、Cr及びFe同位体において遷移強度の極めて大きな「ソフト0^+モード」が現れることを示した。 2.平均場理論に基づき広い質量数領域にある不安定原子核の量子構造を微視的に記述するため、有効相互作用から出発して自己無撞着に基底状態及び励起状態を同時に記述する"統一理論"構築へ向けての次の段階として、Skyrme有効相互作用を用いた変形核に対する座標表示Hartree-Fock-Bogoliubov計算を行い、Skyrmeカの運動量依存性をフェルミ運動量で近似するLandau-Migdal近似によって得られた残留相互作用を用い、準粒子RPA方程式を解く新しい枠組みを構築した。球形核に対しては、この近似は良く調べられており、定性的には完全自己無撞着な計算と大きな違いがないことが知られている。この新しい方法を、理化学研究所で最近発見された中性子過剰Ne同位体(変形していると考えられている)におけるPygmy共鳴に適用し、その微視的構造を明らかにした。
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