Project/Area Number |
06J02710
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
植物生理・分子
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
冨士 健太郎 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | シロイヌナズナ / 種子貯蔵タンパク質 / 小胞輸送 / 液胞 / 変異体スクリーニング |
Research Abstract |
高等植物の種子は発芽時の栄養として、大量の貯蔵タンパク質を細胞内に蓄積している。種子貯蔵タンパク質は粗面小胞体で前駆体として合成された後、小胞輸送経路を介してタンパク質蓄積型液胞へ運ばれ、切断を受けて成熟型となる。しかしながら、この液胞への小胞輸送経路に関与する因子は現在までほとんど同定されていない。本研究で代表者らは、この輸送経路に異常を示す突然変異体を単離し、その原因遺伝子を同定する遺伝学的アプローチから、小胞輸送機構に関与する因子の同定並びにその因子の織り成す制御機構の解明を行った。 突然変異体の単離にあたり、新規スクリーニング法を開発した。可視化マーカーGFPに液胞移行シグナルを付加した融合タンパク質を種子特異的に発現する形質転換シロイヌナズナでは、輸送異常を起こしている突然変異体種子が野生型と比較して強いGFP蛍光を発するようになる。GFP蛍光を指標とすることで、非常に簡易かつ効率的に変異体スクリーニングを行える。その表現型からこれらシロイヌナズナ輸送変異体をgfs(green fluorescent seed)変異体と名付け、原因遺伝子の同定を行った。その結果、これまでにいくつかの新規の輸送関連因子を同定することに成功した。輸送関連因子の詳細な解析から、植物特有の選別輸送機構が明らかになりつつある。また、多くのgfs変異体では種子貯蔵タンパク質の輸送異常の表現型だけでなく、他の器官でも異常な表現型をもつことが明らかになった。この結果から液胞への小胞輸送機構が、植物における高次的な機能について重要な役割を担うことが伺える。
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