Project/Area Number |
06J02758
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小坂田 文隆 京都大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 神経再生 / 網膜再生 / グリア / ES細胞 / 分化 / 増殖 / 移植 / 薬物治療 |
Research Abstract |
成体網膜において傷害後、ミューラーグリアは網膜前駆細胞へ脱分化した。傷害を受けた成体網膜においてWnt/β-cateninシグナルの活性化が観察された。Wnt/β-cateninシグナルの活性化することにより網膜前駆細胞数は増加し、逆にWntシグナルの阻害することにより網膜前駆細胞数は減少した。 GSK-3β阻害薬もWntと同様に網膜再生促進作用を示した。ミューラーグリアより脱分化した網膜前駆細胞は分裂後、内顆粒層から外顆粒層へと遊走し、視細胞の発生・分化に必要なretinoic acidの適用により視細胞へ分化した,これらの網膜再生作用は網膜変性モデルマウスにおいても観察された。網膜の傷害後の修復過程にWnt/β-cateninシグナルが重要な役割を果たすと考えられる。以上の結果より、神経再生を目指した薬物治療において、Wntシグナルが創薬ターゲットとなりうると示唆される。 また、サルES細胞およびヒトES細胞をWntシグナルの阻害薬およびNodalシグナルの阻害薬の存在下で浮遊培養をすることにより網膜前駆細胞および網膜色素上皮細胞へと分化した。Retinoic acid、taurine、N2 supplementの添加により、視細胞への分化が促進した。ES細胞から視細胞への分化制御方法の確立はこれまでに成功例はなく、本分化誘導方法はヒトES細胞由来視細胞移植による網膜の再生治療の実現化を大きく前進させるものである。
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