In vivo RNA干渉の効率的誘導に基づく新規癌治療法の開発
Project/Area Number |
06J02759
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Medical pharmacy
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高橋 有己 Kyoto University, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | RNA干渉 / In vivo / 癌遺伝子治療 |
Research Abstract |
癌細胞の転移を促進する可能性のある遺伝子として、低酸素応答性転写因子hypoxia-inducible factor-1(HIF-1)に着目した検討を行った。その結果、マウス門脈内にマウス結腸癌細胞を注入することで作製したマウス肝転移モデルにおいてHIF-1のサブユニットの一つであるHIF-1αの発現が、肝臓構成細胞において上昇していることを見出した。そこで、HIF-1αに対するshort hairpin RNA発現plasmid DNA(pshRNA;pshHIF-1α)を構築し、大容量の核酸水溶液を尾静脈内に急速に投与するハイドロダイナミクス法を用いてマウスに投与した。このとき、癌細胞移植前にpshHIF-1αを投与することにより肝臓構成細胞中のHIF-1αを抑制したところ癌細胞の増殖は有意に抑制された。また、肝転移成立後に肝臓構成細胞および癌細胞におけるHIF-1αの発現を抑制することで、より強力な増殖抑制効果が得られた。以上の結果からHIF-1αを標的としたin vivo RNA干渉が、肝転移抑制に有効であることが示された。一方、前年度の検討において、RNA干渉による遺伝子発現抑制効果の定量的評価を目的としてモーメント解析を用いた評価法を開発し、siRNAによる濃度依存的な効果の定量的評価に適用可能であることを明らかとした。そこで、本解析法をpshRNAによる遺伝子発現抑制効果の評価に用いた。その結果、本解析法はpshRNAによる遺伝子発現抑制効果についてもモデルの構築を必要とすることなく定量的評価が可能であることを明らかとした。本解析法は、siRNAとpshRNAとの比較に際しても有用であり、1分子のpshRNAにより100分子のsiRNAと同等以上の遺伝子発現抑制効果が得られることを明らかとした。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)