Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
避難誘導システムやカーナビゲーションシステムに代表される大規模な社会情報システムを開発する場合,利用者全体の移動効率のような群集視点の分析と群衆中の利用者の振舞いのような個人視点の分析が求められる.しかし,これらの調査のために,大量の被験者を用いた実験をすることは困難である.そこで,大規模な社会情報システムの開発支援を目標として,大規模社会情報システムを分析する環境の設計と実問題への適用を行った.大規模マルチエージェントシミュレーション技術とGPS携帯電話を利用することで,小規模な被験者実験を拡張する環境を設計した.さらに,避難誘導システムを題材に選び,分析環境の実装と被験者実験を行った.実験後のインタビューにより,避難中の経路選択という問題において,仮想的な群衆を被験者に見せることで被験者の意志決定に影響を与えられることを確認した.この実験では,群衆についていく避難行動と,群衆を避ける避難行動という正反対の行動が見られた.つまり,群衆を再現するシミュレーションに用いるエージェントのモデルを作成する場合には,被験者全員の実験結果から平均的なモデルを取り出すのではなく,それぞれの人間のモデル化を行うことが重要である.そこで続いて,個々の人間のモデルを獲得する研究として,高速道路における運転行動を対象とした研究を行った.人間がドライビングシミュレータに乗り込んだ時の操作ログとインタビュー結果に対して,仮説推論の枠組みを適用することで個々人のモデルを獲得するプロセスを実施し,獲得したモデルの評価を行った.
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