量子論的時空上の場の量子論とその現象論、宇宙論、弦理論への応用
Project/Area Number |
06J03433
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
笹井 裕也 Kyoto University, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 量子重力 / 非可換時空 / Hopf代数的対称性 / Hopf代数 / 非結合時空 / ユニタリティー |
Research Abstract |
古典重力は曲がった時空により記述され、その上の粒子のダイナミクスは、曲がった時空上の場の理論で記述される。しかし、重力の量子化まで考えたとき、その上の粒子のダイナミクスがどのように記述されるか、まだ分かっていない。そこで我々はこれまで、3次元の量子重力理論であるPonzano-Reggeモデルにスカラー粒子を結合させたものから導かれる非可換時空上の場の理論の研究を進めてきた。そして、この理論のもっとも重要な特徴の1つであるSL(2,R)/Z_2運動量空間は、3次元時空に結合したスカラー粒子(conical singularity)の運動量と等価であることを、Ponzano-Reggeモデルによらずに幾何学的な方法により示した。また、この場の理論のHopf代数的並進対称性を保つために必要なbraidと呼ばれる非自明な統計性は、3次元時空に結合した2つのスカラー粒子の交換に対応することも示した。これにより、この非可換時空上の場の理論のクリアな物理的解釈を与えることができた。 また、この非可換時空上のφ^3理論のユニタリティーを1ループの自己エネルギーダイアグラムにおいて調べた。その結果、質量がある値を超えると、ユニタリティーを満たさなくなる可能性があることが分かった。これは、SL(2,R)/Z_2運動量空間の周期性からくるものであることもわかった。 最後に、この非可換時空上の場の理論のゲージ理論への応用を議論した。しかし、ゲージ場のエルミート性や可換極限で通常のゲージ理論に戻らないなど、幾多の困難が残っており、まだ解決には至っていない。
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Report
(3 results)
Research Products
(13 results)