レオ・ベルサーニの共同体論とアメリカのエイズ危機における生政治の展開
Project/Area Number |
06J03539
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Gender
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
高橋 慎一 Ritsumeikan University, 文学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | クィア理論 / 生政治 / 性同一性障害 / トランスジェンダー / 医療政策 / 共同体論 / リベラリズム / 福祉国家 / セクシャルマイノリティ |
Research Abstract |
本研究は、ポスト福祉国家における生政治的状況における倫理的規制を設けることを試みるものである。とくにジェンダー・セクシュアリティの属性に基づいて行われる医療資源化、家族のケア労働の位置づけをめぐって考察を深めた。 具体的な研究領域としては、1980年代から1990年代にかけての米国エイズ危機下で、同性愛者が担ったエイズ患者の社会運動が同性婚推進運動へと転換していく過程を分析した。それによって明らかになったのは、米国の医療・福祉・家族政策の構造転換である。同性パートナーの末期医療に関する代理決定権、子の監護権、病院訪問権、賃貸継続権をめぐって、法的に家族の地位が再編され、家族以外の共同形態が制度的非対称におかれていくにいたる構造的転換が解明された。くわえて、このような構造化により帰結される性的指向性および性自認による制度的区分には、トランスジェンダー、トランスセクシャル、性同一性障害などの運動による批判を検討した。 これら批判の思想的背景となったゲイ・レズビアン研究、クィア研究では、血縁家族に限定されないオルタナティヴな共同性に正当性を与える是正要求が理論的に考察されている。この是正要求には二つの系列があり、同性愛者の社会的格下げが改善されることで権利獲得にいたるという社会変化のモデルと、物理的負担に着目して各人の必要に応じた負担の配分を構想する社会変化のモデルがある。この二つのモデルの区分が、社会的マイノリティによる社会構造の是正要求には不可欠であると分析した。本研究は、家族の加重なケア労働の是正要求は、社会的格下げと負担の分配という二つのアプローチによって可能になるのということを、事例研究と理論研究によって証左したものである。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)