自然免疫系細胞の活性抑制を制御する新規ペアレセプターMAIR分子群の解析
Project/Area Number |
06J03923
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Immunology
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小田 ちぐさ (中橋 ちぐさ) University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2006 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | MAIR / レセプター / 自然免疫 / 活性化シグナル / 抑制性シグナル / 遺伝子欠損マウス / マクロファージ / アダプター分子 |
Research Abstract |
申請者のグループが同定したMAIR(myeloid associated Ig like receptor)分子群は自然免疫の主体を成す細胞で発現する、新しいペアレセプター分子群である(Yotsumoto K, et. al. J. Exp. Med. 2003)。細胞外構造は互いによく保存されているものの、その細胞内構造の違いにより、自然免疫系の細胞において、MAIR-Iは抑制性シグナルを、MAIR-IIは活性化シグナルを入れる。このMAIR分子群の機能解析を通じて自然免疫システムの機能制御の一端を明らかにすることを目的に、特にMAIR-I,IIがどのように活性抑制制御されているのかをin vitro、 in vivoの両面から解析してきた。 これまでに、in vitroの面から、活性化レセプターMAIR-IIが、活性化マクロファージにおいてはシグナル伝達の鍵となるアダプター分子が、それまで報告されていたようにDAP12のみではなく、FcRγ鎖とも会合することを明らかとした。このことから、細胞の種類や活性化状態によって、アダプター分子を使い分けることにより、そのシグナル伝達が異なる可能性を示唆し、報告した(Nakahashi C, et. al. J. Immunol. 2007)。更に、MAIRの生体内での機能を解明する為のin vivoの研究には遺伝子欠損マウスの作製が必須と考え、MAIR-I及びMAIR-IIの欠損マウスを作製した 平成19年度はこれらMAIR-I,MAIR-II遺伝子欠損マウスの解析を進めた。まず、表現型を確認したが、いずれもメンデルの法則に従って児は産出され、更に、細胞系列、組織の状態にも差はなかった。ところが、腹膜炎からの敗血症モデルを作製したところ、予想に反して、MAIR-I,MAIR-IIいずれの遺伝子欠損マウスにおいても野生型マウスに比較して有意に生存率が改善した。現在はこの敗血症モデルにおけるMAIR-1,MAIR-IIの関与についてさらなる解析をin vitro, in vivoの両面から進めている。
|
Report
(2 results)
Research Products
(5 results)