新規γセレクターゼ活性制御因子の機能解析とアルツハイマー病発症における関与
Project/Area Number |
06J04454
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biological pharmacy
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
水丸 智絵 Hokkaido University, 大学院・生命科学院, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2006 – 2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | APP / Aβ / 細胞内輸送抑制 / AID / 細胞内輸送 / 糖鎖修飾 |
Research Abstract |
1.これまでに我々は、N2a細胞においてAID(タンパク質のパルミトイル化を担う酵素であるDHHCファミリータンパク質の1つであり、DHHC-12に相当する)が、アミロイド前駆体タンパク質(APP)と相互作用し、アルツハイマー病発症に深く関与しているAβの産生を抑制することを明らかにした。前年度までの研究により、AID共発現により細胞内のAPPを含む輸送小胞が著しく減少することから、このAIDによるAPP代謝抑制はAIDがAPPの後期分泌経路への輸送を抑制している結果であることを示した。また、AIDによるAPP代謝抑制がAPPとAIDの結合に依存しないこと、AIDのパルミトイル化酵素活性非依存的であることを明らかにした。さらに、AIDの各種欠失変異体を用いてAPP代謝抑制に必要な部位の検証を行ったが、詳細な部位の同定には至らなかった。しかしながらこの過程において、AIDによるAPP代謝抑制はAIDがAPP自体の後期分泌経路への輸送を抑制することによる結果であるだけでなく、AIDがAPP切断酵素であるADAMおよびBACEに影響を与えている可能性が示唆された。2.上記の結果を受けて、AIDがα-secretaseの1つであるADAM17およびBACEの細胞内局在に影響を与えるかを検証した。その結果、AIDはBACEの細胞膜表面上への輸送を抑制しているが、BACEによるAPP切断量自体には影響を与えていないことを明らかにした。また、AIDがパルミトイル化酵素活性依存的にADAM17の活性を制御している可能性を見出した。ADAM17は増殖因子、受容体、接着分子など数多くの基質を切断することが報告されているにもかかわらずADAM17自身の活性化機構については未だ不明な点が数多く残されていることから、AIDがADAM17の活性制御に関与しているという知見は非常に興味深く、AIDによるAPP代謝抑制機構の更なる解明とともに、今後さらに詳細に解析していく予定である。
|
Report
(3 results)
Research Products
(1 results)