Project/Area Number |
06J04657
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Experimental psychology
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
寺尾 将彦 Kwansei Gakuin University, 文学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 眼球運動 / 時空間統合 / 時間知覚 / 運動視 / サッカード / 視覚的注意 |
Research Abstract |
刺激の見えの低下によって時間間隔の過小評価が生じる事をまとめた論文をNature Neuroscience誌にて発表した。この論文によって脳内でどのように時間情報が表現されているのかという問いについて、時間的に近い事象を分離するセンサの存在という新しい考えを提供した。神経科学のトップジャーナルに掲載されたのみならず、掲載後すぐに、数本の神経科学のレビュー論文で特別に興味深い論文(Battelli et al,2009)、際だって興味深い研究(Eagleman,2009)との評価を受けている。 また、今年度は、前年度に発見した追従眼球運動によって、色の時間分解能が向上する現象について研究を進めた。その結果、運動軌道による信号統合を追跡眼球運動が強めることを実験的に検討及び確認が出来た。これは眼球運動中の明瞭な見えの実現メカニズムの一つであると考えられる。これらの結果は現在論文作成中である。 さらに、追従眼球運動が対応問題を解決することを発見した。複数の孤立刺激要素が存在する画像間で仮現運動が生じる際に、視覚系は要素間の対応を決定しなければならない。この仮現運動の対応問題の解決には要素間の近接性が大きな影響を与える。従来網膜座標系での距離が対応を決定すると考えられてきたが、追跡眼球運動時に網膜上の距離だけではなく環境座標系での距離によっても曖昧運動の対応問題が解決されるという現象を発見した。この結果は追従眼球運動による網膜外信号が網膜像の運動対応を解決する段階にも影響することを示した最初の証拠であり、この環境座標系に基づく運動対応は追従眼球運動中の視野安定機構の一つであると思われる。
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