ヒト疾患の原因遺伝子の解析を通じて,ユビキチンの新たな役割を理解する
Project/Area Number |
06J04694
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
松田 憲之 (財)東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | Parkin / Ubiquitin / パーキンソン病 / E3 / モノユビキチン化 |
Research Abstract |
<パーキンソン病の原因遺伝子産物であるE3;Parkinの解析> 遺伝性パーキンソン病の原因遺伝子産物Parkinはユビキチンリガーゼ(E3)であることが報告されており,このことはユビキチンシステムの破綻がパーキンソン病を引き起すことを如実に示している.しかしながら従来はParkinを高いE3活性を保持したまま精製するのは難しく,また試験管内でE3活性を見るための適当な基質が存在しないことが,生化学的な解析を困難にしていた. 代表者は以前にRma1という新奇タンパク質がE3活性を有することを明らかにしたが(J.Cell Science 2001),解析の過程でRma1に融合したMBP(マルトース結合タンパク質)がRma1によって効率よくユビキチン化されることを見出した.さらに詳しく調べた結果,Rma1に限らずに様々なE3において本来の基質がわからなくても,融合したMBPを偽基質として認識させることによって,E3活性を簡便に評価できることが解った.そこでこの系を上述のParkinに応用したところ,高いE3活性を保持したままParkinを精製し,そのE3活性を仔細に検討することが可能となった.生化学的な解析を進めた結果,従来の報告とは異なり(1)Parkinそれ自身はポリユビキチン化ではなくてモノユビキチン化を触媒すること,(2)全ての患者由来の変異でParkinのE3活性が失われている訳ではないこと,等を明らかにした(J.Biol.Chem. 2006).これらの結果はParkinの役割に関して新たな視点を与えるものとして,海外学会でも高い評価を得ている.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)