養殖環境のストレスがマガキの生体防御能と疾病感受性に与える影響について
Project/Area Number |
06J04887
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General fisheries
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊藤 直樹 Tohoku University, 大学院・農学研究科, 助教
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | マガキ / 生体防御 / リゾチーム / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
本年度は当研究課題の2年目であり、1年目に明らかになった二枚貝は複数リゾチーム分子をもつことを、マガキについても検討した。その結果、マガキにおいても2種類のリゾチームをもち、これらは消化管上皮細胞で発現していることを遺伝子解析より明らかにした。複数のリゾチームが同じ部位で発現するということは、二枚貝では初めての知見である。これらの機能に関して、消化管で発現していることから、両者ともに消化に関与していると示唆されたが、それぞれの分子の等電点の違いから、最適な活性条件はお互いに異なっており、同じ機能の中でも機能する条件を分担化していることが示唆されている。さらに、申請者はマガキ外套膜で特異的に発現している第三のリゾチームも同定した。これは、生体防御に関与することが考えられており、現在も研究を進めている。 さらに、申請者はマガキの異物認識機構と、そこから誘起される初期生体防御反応を解明すべき研究を始めた。その結果、これまでに細菌認識タンパクであるペプチドグリカン認識タンパク質5種類、真菌類認識タンパク質であるβグルカン認識タンパク質4種類を同定し、発現部位の特定、異物接種による発現量の変動を、現在、検討中である。 なお、実際の病原体との関連について、マガキ卵細胞内寄生虫Marteilioides chungmuensis東京大学大学院のKay Lwin Tun博士と共同で研究をすすめており、病原性やマガキへの影響について検討を行った。この成果は、将来、病原体を用いた研究を行う際の基礎的データとして有効であると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)