Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
数学基礎論の一分野である2階算術の諸体系についての研究,特に逆数学プログラムへの寄与を目的とした研究および,算術の体系のモデルについての研究を行った. 2階算術の諸体系についての研究では,昨年度までの研究で得られていたACA_0およびWKL_0における超準解析の手法についてより精密な考察を行った.これにより,2階算術に対応した超準解析の手法が直接表現できるシステムを新たに考案した.さらに,これらのシステムを用いて表現される超準解析の証明を通常の2階算術の証明に直接変換するための手続きを与えた.これにより,超準解析の証明を細かく分析することが可能になり,超準手法を用いた逆数学研究のための新たな手法が得られた.また,これらをさらに発展させ,2階算術の多くのシステムに対して超準解析のシステムによる特徴付けを行い,さらに超準解析を用いたより多くめ証明の分析を進めることを目指して研究を進めている.また,これらのフレームワークの逆数学研究への新たな応用も試みている. また,堀畑佳宏氏と協働で複素解析の基礎に関する逆数学研究をさらに推し進め,いくつかの定理に対する逆数学的な評価を得た.特に,局所的な可積分性が重要となる状況では,WWKL_0が重要な役割を果たすことがわかり,このことからいくつかの逆数学的な評価が得られた.また,正則関数の特異点の扱いについての研究も行った.現在,ピカールの定理の逆数学的評価を目指し,研究を進めている.この他,フーリエ級数の収束性についても逆数学研究を行い,いくつかの逆数学的結果を得た. 以上の結果をふまえ,今までの成果を博士論文「Standard and Non-standard Analysis in Second Order Arithmetic」にまとめた.
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