Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
誘電泳動現象を利用した異種細胞の一括・迅速・高精度なパターニングデバイスの開発に関して研究を推進した.以下に項目ごとに概要を示す. 1.フォトリソグラフィーとエッチング技術を応用し,立体的な電極配線を有したマイクロ電極基板を作製し,培養筋芽細胞を対象として,誘電泳動による細胞のパターニングを実施した.電極デザイン,配置,印加する交流電圧の周波数,電圧を最適化することにより,特別な前処理を必要とせずに筋芽細胞のライン状パターンを通常の細胞培養基板上に5分以内に作製可能であることを見出した.また,パターニングされた細胞は細胞活性を損なうことなく,通常の成長速度で成長し,筋芽細胞から筋管形成への分化能を保持していた.筋管へ分化した細胞に対して,外部より電気刺激を導入することで筋肉運動を誘導できることを見出した.以上より本デバイスを利用することにより,簡便な細胞パターンの作製を実現し,さらに培養基板上で筋肉運動を再現することができた. 2.異種細胞の異所領域へのパターニングは従来の細胞パターニング技術では達成困難であり,異種細胞のパターン共培養基板は,生体外での細胞機能を簡便に評価する手法として切望されている.蛍光染色を行なった筋芽細胞と行なっていない筋芽細胞を対象として,異種細胞の異所領域へのパターニングを行なった.その結果,蛍光染色した細胞をしていない細胞を交互にパターニングすることができ,セルストライプを作製することができた.本デバイスを利用することにより,異なる細胞を異なる領域へパターニングできることが明らかとなり,筋芽細胞と神経細胞をパターン共培養した基板の開発が期待できる.
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