Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
本年度は,ネットワーク・計算機環境に適応したユビキタスサービスを実現するためのQoS制御知識の効果的な流通を可能とする知識流通フレームワークにおける知識管理及び知識配置機能の実現を目標に,平成18年度に実装したプロトタイプを用い,1実験,2総合評価,の2項目に関して研究開発を推進した. 1.実験 実験環境を,ユビキタスネットワーク環境を想定した,有線・無線ネットワークが混在する実ネットワーク上に構築した.また,このネットワークに実環境において観測されたネットワーク負荷を与える機構を実装した.これにより,実環境と類似した実験環境が構築された.実験においては,従来の静的な知識を用いてQoS調整を行うミドルウェアによるシステムとの比較を行った.その結果,本研究のフレームワークを用いたQoS調整により,従来手法と比較してユビキタス環境への適応性が向上していることが確認された.また,適応性の向上は,ネットワークなどの負荷が高く,資源の制約が大きい条件下でより顕著であった. 2.総合評価 実験結果から,QoS制御知識の効果的な流通を可能とした本研究のフレームワークに基づくQoS調整により,ネットワーク・計算機環境に適応したユビキタスサービスを実現することが可能であることが示された.今後の課題としては,利用者要求の達成度合いの評価法に関してさらに検証が必要である.また,実験に使用したマルチメディア通信サービス以外のユビキタスサービスへの展開も期待される. 以上の研究成果を国内外の学術会議において発表した.特に,本研究に関する論文が情報処理学会マルチメディア通信と分散処理研究会・第15回DPSワークショップにて「優秀論文賞」を受賞するなど,本研究成果は内外から高く評価されている.
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