Project/Area Number |
06J05225
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Sociology of education
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
丸山 和昭 Tohoku University, 大学院・教育学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2008: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2007: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2006: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 教育社会学 / 専門職化 / 対人専門職 / 臨床化 / カウンセラー / 医療専門職 / 臨床心理士 / 初中等教員 |
Research Abstract |
本年度は、研究計画の最終年度にあたり、これまでの知見をまとめるとともに、理論・比較研究の立場から、「カウンセラー」の専門職性について考察、発表を重ねてきた。まず、専門職の社会学の先行研究を検討することで、本研究全体を見通す上での理論的な枠組みを抽出した。具体的には、アメリカにおける「心理療法/カウンセリング」の成立過程について分析を行ったAndrew Abbottの専門職論に注目した。Abbottの専門職論は、近年指摘される専門職概念の揺らぎに対し、知的職業人としての専門職の共通項に注目することで、独自の発展モデルを再構築したものであるが、その理論的な有効性と限界について考察した論文が、東北社会学会の機関誌『社会学年報』へと掲載されている。また、「カウンセラー」の発展について幅広い角度から捉える目的から、アメリカのカウンセラー協会を訪問することで比較に向けた歴史資料を収集した。加えて、日本社会全体におけるカウンセリングおよびカウンセラーの発展を総体的に明らかにするために、国会会議録のテキスト分析を行った。特に後者は、カウンセラーの発展を特徴付ける4つの時代区分を抽出したものとして、東北大学大学院教育学研究科の研究年報において分析の成果が公表されている。同時に、個別の職業集団の立場からもカウンセラーの発展過程を跡づけるべく、これまで進めてきた臨床心理士、生徒指導担当教員、産業カウンセラーに対する事例研究を継続してきた。特に前年度から引き続いている産業カウンセラーの専門職化に関する論考は、本年度において『産業教育学研究』へと掲載されるに至っている。最後に本年度は、これまでの研究成果の総括として、博士論文「戦後日本における『カウンセリング』職の成立過程-関連職種の相互作用に関する社会学的視点からの分析-」を完成させた。東北大学へと提出した結果、これまでの研究実績と総合的な知見が評価され、2009年3月に学位の取得が認められるに至っている。
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