能動型測器を用いた氷晶雲の巨視的構造と微物理特性の関係解明に関する研究
Project/Area Number |
06J05247
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Meteorology/Physical oceanography/Hydrology
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 可織 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2006 – 2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 全球解析 / 雲レーダ / ライダ / 解析手法 / 氷晶雲微物理特性 / 気象場 / 大気大循環モデル / 衛星観測データ / 能動型測器 / 落下速度 / 鉛直流 / 生成・消滅機構 / 氷晶雲 / 微物理特性 / 鉛直構造 / 船舶観測 / 衛星観測 |
Research Abstract |
本年度は観測船「みらい」搭載雲レーダ・ライダデータより導出したレーダ反射因子と雲氷量の関係式を用いCloudSat衛星観測データを解析し、得た氷晶雲微物理特性の検証を以下の解析を行い推進した。CloudSat衛星と同期する航空機観測データによる光学的に厚い雲内部の微物理量抽出精度の検証に加え、パラメタリゼーションを用いずに雲微物理量を抽出する事のできるレーダとライダの信号強度を組み合わせた手法により光学的に薄い雲や雲上層部における抽出量の検証を行った。その結果、両手法で得られた氷晶雲粒径の高度-緯度断面には良く似た傾向が見られる事の他、パラメタリゼーションより得た雲氷量の統計値がレーダ/ライダ法で得られるものと比してより光学的に厚い雲の解析結果をより反映しているという特徴がある事がわかった。これらの成果はProceedings of the International Radiation Symposium(IRS2008)に"Sensitivity study for the interpretation of Doppler signal of space-borne 95-GHz cloud radar"という題名で報告した。 衛星データに基づいた気象場分類法に従って氷晶雲-放射フィードバック効果をモデルで予測する際に重要であると思われる氷晶雲特性が大気大循環モデル(AGCM)で正しく再現されているかの評価を行った。その結果、観測ではlarge scaleの周囲の場の対流活発・不活発の分類と雲量に非常に良い対応関係があったが、モデルでは気象場と雲量の関係が良く再現されていない事がわかった。また、過去の研究からモデルでは上層雲の雲量が過大評価になっている事が指摘されていたが、常に過大評価であるわけではなく気象場による事がわかった。モデルの氷晶雲微物理特性の再現性に関してはグリッド平均の雲氷量特に11km以上の対流圏上層で対流活動活発時に1桁程度過小評価し、粒径を平均的に20μm程度過大評価する事がわかった。今後、より長期のデータを使用しこれらの成果を発展させ、モデルと観測の不一致のメカニズムを理解する事によりモデルでの雲再現性を改善する事が可能となると期待される。
|
Report
(3 results)
Research Products
(20 results)