峡部オーガナイザーFgf8による小脳誘導メカニズムの解明
Project/Area Number |
06J05334
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Developmental biology
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
原田 英斉 Tohoku University, 大学院・生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2006 – 2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 小脳分化 / FGF8 / Ras / ERK経路 / Pea3サブファミリー / DN-Pea3 / VP16-Pea3 / Fgf8 |
Research Abstract |
小脳分化には、峡部オーガナイザーFGF8によってRas/ERK経路が強く活性化されることが必要である。ERKの下流で活性化され、小脳分化を誘導する遺伝子を探ろうと考え、Ras/ERK経路によって活性化されるEtsファミリーのPea3、Ermに着目した。Pea3、Ermの発現は中脳後脳境界を中心とした勾配を形成していた。 Pea3とErmの発現は、Fgf8により誘導され、ドミナントネガティブフォームの(DN-)Rasによって抑制された。これらの結果から、Pea3、Ermの発現はFGF/Ras/ERK経路を介して制御されていることを確認した。 次に、Pea3を強制発現による、中脳マーカーOtx2、後脳マーカーのGbx2/Fgf8の遺伝子発現を観察した。すると、Pea3の強制発現により、Otx2が中脳で抑制され、Gbx2、Fgf8が中脳に異所的に誘導された。これらの結果から、Pea3が小脳形成に関与する可能性が示された。 実際に、Pea3を強制発現し14日後の形態を観察したところ、中脳の肥大が見られた。切片を作成し組織学的な検討を行ったところ、本来の中脳視蓋のSO層にPax6陽性細胞が観察されたことから、Pea3の強制発現によって異所的な外顆粒層が形成さることを確認した。 さらに、ドミナントネガティブフォームの(DN-)Irx2/Pea3/Fgf8aの強制発現実験を行った。DN-Irx2のみを強制発現すると、小脳分化が抑制され、後脳に異所的な視蓋が分化されることが報告されているが、Pea3はDN-Irx2の効果をレスキューした。 以上の結果から、Pea3がIrx2の下流で小脳分化へ関与している可能性が示唆された。
|
Report
(3 results)
Research Products
(8 results)