Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
3年目の今年度は論理的推論課題の種類を増やして検討を重ねるとともに,研究成果を公表することを重視し,5つの学会発表と5本の審査論文の公刊を行った.具体的に明らかにしたのは以下の点である。 1.論理的課題の代表例として知られる4枚カード問題を項目反応理論を用いて分析し,数々の4枚カード問題の論理的推論能力の反映の程度を検討した(Nakamura,in press;中村,掲載予定).その結果,一般的には論理的推論よりはむしろ社会的推論課題として知られるようなものであっても,論理的推論能力を強く反映していることが明らかになった. 2.不確実情報伝達の問題を検討した.人は日常生活の中で,"確美だ","不安がある"といった確率を表す言語表現(言語確率)を,不確実性を表す情報伝達手段として頻繁に用いている.応募者はこのような言語確率の"情報としての価値"の判断か情報理論に従っていることを示した(中村,2008).加えてこの言語確率の方向性といった性質が,多次元尺度構成法を用いてシンプルに表規できることを明らかにした(Nakamura,Ohkubo,&Mayekawa,2008;Okubo,Nakamura,&Mayekawa,in press). 以上の成果を踏まえ,今後は全体的な結論の統括を行うと共に,今後の発展的な課題としてどのようなものがあり得るか,あるいは意思決定研究はどのような方向性を志すべきかといったより大きな問題を含めて議論していきたい.
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