有機金属クラスターを機能単位としたボトムアップ的手法によるナノ光機能材料の創製
Project/Area Number |
06J06049
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
長岡 修平 Keio University, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | クラスター / 有機分子マトリクス / ソフトランディング法 / 赤外反射吸収分光法 / 昇温脱離法 / 走査型プローブ顕微鏡 / 気相堆積法 / 自己組織化単分子膜 / ソフトランディング / 有機金属錯体 / マトリクス単離 |
Research Abstract |
気相中で合成される有機金属サンドイッチクラスターは,その一次元多層構造に由来した光応答性・磁気特性を示すことから,次世代の光応答磁気材料への応用が期待されており,本研究では,それら気相クラスターを有機分子マトリクス基板へ非破壊蒸着・単離(ソフトランディング単離)することで,クラスターを機能単位としたナノ光機能材料への展開を目指している.その一環として,本年度は自己組織化単分子膜(SAM)をはじめとする有機分子マトリクス基板に単離された有機金属クラスターの蒸着(単離)過程における詳細な知見を得るために,クラスターの蒸着エネルギーと吸着形態の関連性について検証をした.その結果,クラスターがソフトランディング単離されるためには,数eV以上の衝突エネルギーでSAM基板へ蒸着させる必要があることが明らかとなった.また,単離されたクラスターは化学吸着エネルギーに匹敵する高い脱離の活性化エネルギーが得られたが,この値はSAMの相転移エンタルピーを反映していることが示唆された.従って,相転移エンタルピーの大きな有機分子マトリクス基板を利用することで,単離クラスターの熱的安定性が飛躍的に向上できることが示唆された.さらにクラスターの吸着形態をより詳細に評価するために,本研究では走査型プローブ顕微鏡によるクラスター蒸着基板の表面観測も行なった.有機金属サンドイッチクラスターを蒸着させたアルカンチオールSAM基板を原子間力顕微鏡(AFM)により観測したところ,蒸着したクラスターは表面拡散を伴ってSAMの欠陥サイトに凝集し,島構造を形成していることが確認された.これはAFM観測を室温条件にて行なったために,SAM基板に蒸着したクラスターが基板上を熱拡散したと考えられ,今後は低温条件下にて観測をする実験システムの構築を目指し,SAM基板に単離された単一クラスターの実像イメージング観測を目指していく.
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)