Project/Area Number |
06J06056
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional materials/Devices
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
粕谷 亮 Keio University, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ナノ蛍光体 / グリコサーマル法 / 色変換蛍光体 / シーライト型構造 |
Research Abstract |
昨年度の研究において、配位能力のあるグリコール溶媒を用いて圧力容器中でナノ粒子を合成可能なグリコサーマル合成によって、青色→赤色変換可能なシーライト型LiEuW_2O_8(LEW)蛍光体が得られることを報告した。この合成試料を室温で1日保管した後にX線回折測定(XRD)を行ったところ、第二相に由来する回折ピークが観測された。内部標準物質を試料に添加してXRDプロファイルを分析した結果、第二相は試料に含まれる非晶質部分から結晶化することがわかった。この問題を回避する目的で、シーライト型以外に多形をもたないシーライト型NaEuW_2O_8(NEW)結晶のグリコサーマル合成を検討した。得られた試料のXRDプロファイルによると、200〜300℃でのオートクレープ処理を行った場合にシーライト型NEW結晶が単相で得られた。200〜300℃で合成した試料は、いずれも5ケ月間の室温保管を経た後も単相を維持できることを明らかにした。熱重量分析の結果によると、オートクレーブ処理温度を低下するほど有機物の含有量は増大した。また、200℃で合成した試料を透過型電子顕微鏡により観察したところ、約25nmの一次粒子が観測された。この値は透明分散が可能な粒子径、50nmよりも小さいことから、媒体中に透明分散して光散乱損失を抑制できると考えられる。さらに、得られたシーライト型NEW結晶はEu^<3+>の4f-4f遷移に帰属される励起・発光を示した。オートクレーブ処理温度を低下すると発光強度が増大したことから、グリコール溶媒などの有機物によって粒子表面が不動態化され、欠陥サイトへのエネルギー失活が抑制できたものと考えられる。
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