磁気嵐に伴う磁気圏・電離圏内におけるプラズマ擾乱の発生と発達過程の研究
Project/Area Number |
06J06408
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Space and upper atmospheric physics
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
新堀 淳樹 Nagoya University, 太陽地球環境研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 磁気急始(SC) / 磁気圏界面電流 / 磁気赤道 / 領域1型の沿磁力線電流 / 磁気嵐 / 電離圏電流 / 太陽フレア / 太陽風 / DP2型変動 / Cowlin効果 / 領域I型の沿磁力線電流 / 西向き赤道電離圏電流 / 電場 / 内部磁気圏 / 局所電場 / 磁場 / 環電流 / 磁気急始 / 遮蔽電場 |
Research Abstract |
太陽フレア現象によって放出される高密度・高温プラズマ雲が地球磁気圏に衝突することによって発生する磁気急始(SC)現象は、開始時刻やその発生要因が見極めやすい変動形態を持つため、太陽風-磁気圏-電離圏相互作用という磁気圏物理の基礎課程を理解する上で非常に重要な擾乱現象である。本年度は、磁気赤道から中緯度領域におけるSCの磁場振幅の磁気緯度と磁気地方時の分布を明らかするために、ヤップ、グアム、沖縄、柿岡、女満別そしてパラツンカの6つの地磁気観測点から得られた長期の地磁気データを用いてSCのMain Impulse(MI)期の磁場振幅の統計解析を行った。その結果、昼間側の中緯度における磁場変動は、圧縮時によって生成される領域1型の沿磁力線電流(FAC)のもたらすtwo-cell型の電離圏Hall電流の作る磁場変化を示し、その影響が少なくとも沖縄付近の低緯度まで広がっていた。一方、低緯度では、磁場振幅が正午付近で最大となる磁気圏界面電流のつくる磁場変動が卓越することを示したが、本研究の精密な解析により、極域起源の電離圏電流の作る磁場変動が約7%含まれることを新たに見出した。さらに、磁気赤道の8時から16時の昼間側において、Cowling効果による顕著なSCの磁場振幅の増大が見受けられ、低緯度の2-3倍に達していた。その最大値を与える磁気地方時は11時付近であった。そして、もう一つの興味深い結果は、磁気赤道から中緯度の全ての領域で真夜中付近を最大とする2次的なSCの磁場振幅の増大が見られたことである。その真夜中付近の振幅は。顕著な磁気緯度の依存性を持っており、磁気緯度の増加とともに振幅が増加するという傾向を示した。このことから、この磁場変動をもたらす原因は、MI期に形成されるFACの作る磁場変化であり、その影響が中緯度や低緯度だけでなく、磁気赤道にまで及んでいることをはじめて示した。
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Report
(3 results)
Research Products
(69 results)