シアノバクテリアのKaiCリン酸化概日時計の同調メカニズム
Project/Area Number |
06J06440
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
植物生理・分子
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
村山 依子 Nagoya University, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 概日時計 / シアノバクテリア / 同調 / KaiCリン酸化 / Kaicリン酸化 |
Research Abstract |
シアノバクテリアは、光や温度といった外界刺激により概日時計の位相をリセットすることで、昼夜交代などの外界のサイクルに概日リズムを同調させている。シアノバクテリアの3つの時計タンパク質KaiA,KaiB,KaiCとATPを試験管内で混合するとKaiCのリン酸化振動が再構成されることから、この化学振動がシアノバクテリアの時計システムの中枢であると考えられている。この化学振動は外界への同調能を持つのだろうか?私は、試験管内で再構成したKaiCリン酸化振動の位相をリセットできる刺激を探索し、温度変化が効果的であることを示した。さらに、様々な長さの高温/低温サイクルにさらしたときのKaiCリン酸化振動(一定条件では23時間周期)を調べ、試験管内KaiCリン酸化振動は20〜28時間周期の温度サイクルに同調できること、またその同調様式がノンパラメトリック同調であることを明らかにした。シアノバクテリア細胞内でも、試験管内で観察された温度同調システムが働いていることが示唆された。したがってシアノバクテリアにおいては、概日時計の温度同調がたった3つの蛋白質内でおこる生化学反応の調節で説明できることが示唆される。これまで、概日時計の環境への同調メカニズムは他の生物においても分子レベルでの明瞭な答えが得られていない。概日時計の同調メカニ・ズムを解明するためのモデルケースを確立した点においても本研究の成果は意義深いと考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)