大腸菌環境応答シグナル伝達系におけるタンパク質局在のダイナミクス
Project/Area Number |
06J06446
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | Hosei University (2007) Nagoya University (2006) |
Principal Investigator |
坂野 聡美 Hosei University, 工学部, (PD)特別研究員
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | シグナル伝達 / 受容体 / 適応 / クラスター / タンパク質間相互作用 / 蛍光顕微鏡 / 細胞内局在 / ヒスチジンキナーゼ / 蛋白質間相互作用 / 細胞骨格 |
Research Abstract |
大腸菌走化性における適応の分子機構についてタンパク質の局在に焦点を当てて研究している。適応=脱感作は、受容体が修飾酵素CheR・CheBによってメチル化・脱メチル化されることにより起こる。受容体はCheAと複合体を形成し、菌体の極に局在する。当研究室ではすでに、CheR・CheBもまた極局在することを示している。そこで、(i)このような走化性因子の局在は制御を受けるのか、また、(ii)局在ターゲットとなっている受容体自体はどのように極へ局在するのか、という2つの疑問を調べた。まず(i)については、受容体のメチル化に着目した。GFP融合タンパク質を用いた定量解析により、CheBの局在がメチル化によって顕著に促進されることを示した。また、CheBのリン酸化に伴う構造変化が極への局在変化に大きな影響を与えていることも明らかとした。(ii)に関しては、全反射顕微鏡を用いて、大腸菌の膜タンパク質受容体の動態を観察した。アスパラギン酸受容体Tarの動きの軌跡を追跡した結果、Tar-GFPは、菌の側面で徐々にクラスターを形成しながら、らせん状に動いていることが示唆された。以前、当研究室によって、Tar-GFPは菌体側面でらせん状に配置していることが確認されており、この結果は非常に興味深い。さらに面白いことに、その動きは、同様にらせん状に配置している大腸菌の細胞骨格タンパク質によって制限されているのではないかと示唆された。次に、受容体の極への局在を違った方向から明らかにしようと考え、大腸菌が持つ全ヒスチジンキナーゼの細胞内局在を網羅的に解析し議論した。ここまでの内容をそれぞれまとめて、現在3報の投稿論文を執筆中である。さらに、英文総説を1報、現在投稿中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)