有機物質専用高分解能逆光電子分光装置の開発と機能性有機薄膜の非占有状態の直接観測
Project/Area Number |
06J06488
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
西 寿郎 (2007) Nagoya University, 理学研究科, 特別研究員(PD)
西 寿朗 (2006) 名古屋大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 逆光電子分光 / 光電子分光 / イオン液体 / 有機半導体 / X線発光分光 / 有機半導体薄膜 / 電子構造 |
Research Abstract |
有機物質専用の逆光電子分光装置の開発を行った。逆光電子分光法は、物質の空準位を直接観測可能な手であるが、従来の有機物質の逆光電子分光測定では、電子線照射による試料のダメージの影響が大きく信頼性の高いデータを得ることができていなかった。測定中の試料のダメージを防ぐために、測定点を移動させながら測定できるような試料台の開発を行った。また、検出面積の大きな検出器を開発し、最適化を行った。さらに電子銃の最適化も行い低電流でも安定した電子線を得られるように改善し、安定して信頼性の高い有機物質の逆光電子分光データを測定できる装置の開発を行った。 カチオンに1-alky1-3-methylimidazolium、アニオンにハロゲン(Cl、Br、I)を用いたイオン液体の紫外光電子分光、X線光電子分光、逆光電子分光の測定を行った。これまでに行ってきた1-buthyl-3-methylimidazolium([bmim]^+)をカチオンとし、アニオンにBF4^-、PF6^-を用いたイオン液体では価電子帯上端、伝導帯下端ともにカチオンである[bmim]+から成り立っていることがわかっていたが、ハロゲンをアニオンにしたイミダゾリウム系イオン液体では、伝導帯下端はカチオン由来であるが、価電子帯上端はハロゲン由来であることが明らかになった。 また、角度分解X線光電子分光の測定を行い、これらのハロゲンをアニオンとしたイオン液体では、スペクトルに明らかに検出角度依存性が観測され、液体最表面においては、カチオンのアルキル鎖を真空側に向けた配向をとりやすいことが明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)