Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
今年度は試験機による真空紫外線自由電子レーザーの発生とX線自由電子レーザー実機建設のための技術開発を主におこなった。 まず,試験機では6月に真空紫外線レーザー増幅が確認された。このビーム調整のなかで高精度のビーム位置検出器,ビームバンチ長検出器などを担当し,シミュレーションどおりのビーム性能を引き出すことに成功した。ビーム位置検出器では検出精度が5μm以下であることを確かめ,試験機の要求を満たすことができた。ビームバンチ長検出器では,バンチ長を最適にするための加速電圧・高周波位相を決定し,バンチが計算どおり数ピコ秒に圧縮されていることを確認した。これらの結果はいずれも7月の日本加速器学会にて報告された。位置検出器に関してはAPAC2007でも報告された。 次に,実機建設のための技術開発について述べる。ビーム位置検出器は精度をサブミクロンまで上げるため,検出回路の改良をおこなっている。本年はバラックで組んだ回路で原理を確かめることができた。来年度きちんとした回路を製作する予定である。ほかにも,光ファイバーを使ったタイミング・基準高周波の伝送システムを開発中である。実機ではタイミングや基準高周波を1kmの長距離にわたって伝送する必要があるのに加え,フェムト秒領域の時間精度が要求されるためである。現在,光に高周波の変調をかける方法として光コム発生器を使うのがもっとも精度が得られると判断し,その製作をおこなっている。また,光路長が1ミクロン変わると3フェムト秒の変化に相当するため,1ミクロン精度で光路長をフィードバック制御で安定化させる方法も開発中である。今年度は光路長の変化をマイケルソン干渉計を使ってサブミクロン以下の精度で監視できることを確かめた。現在光路長にフィードバックをかける方法・機器を開発中である。
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