Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
自動車のエミッション低減に有効である圧縮比可変制御を目的とした電子油圧可変動弁アクチュエータは,フィードバックスロットによる流体位置制御機構を有しており,通常の機械式動弁とは異なり,エンジンとは完全に独立に,動弁特性(リフト量・タイミング・開期間)がセンサレスで制御可能である.今年度は,商用車用4バルブエンジン用のアクチュエータに関して研究を行った.2バルブから4バルブ化することで,可動部質量が大幅に増加したが,昨年度その有効性が実証されたマルチパルス法を採用することで,実用に十分な性能が実現できた.この成果は,平成20年4月に行われる第8回機素潤滑設計講演会で発表する予定である. 固定減速比を持つ双方向ウェッジローラ形トラクションドライブ減速機を,自動車用として応用分野を広げるために,減速比0〜0.15,入カトルク容量10Nmのリングコーン型IVT(無限減速比無段変速機)の研究を始めた.無負荷にて同期安定性を確認し,最大増速付近では伝達効率80%を得ることができた. 更に変速比幅を拡大するために,大型FR乗用車向けにハーフトロイダル形可変変速部と遊星歯車を組み合わせたパワースプリット型CVTの研究を行った.直結とパワースプリットの2モードを切換えることで,通常の変速比幅4.333から6.33まで変速比幅拡大する構造になっている.今年度は,設計入カトルク370NmのCVT Boxを作製し,性能試験を行った.理想的なモード切換点から敢えてずれた状態でモード切換えすると,そのずれ量に応じて,ほぼ比例的に出力軸サージトルクが上昇している様子が確認できた.また,理想状態でモード切換した時には,サージトルク発生なしで,0.3s以内にモード切換を実現でき,クラッチの切換パターンの最適化により良好なキックダウン特性が得られた.本研究から,本装置の過渡特性(モード切換やキックダウン)は実用化レベルに達する見通しが立った.
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