太陽圏における粒子密度分布の高感度計測による粒子加速の解明
Project/Area Number |
06J07735
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Condensed matter physics 1
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
三谷 烈史 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 高エネルギー粒子検出器 / 粒子加速 / Swift衛星 / シリコンストリップ / アナログLSI |
Research Abstract |
宇宙において熱平衡からずれた高エネルギー粒子を作り出すのに重要な役割を担う「粒子加速」の物理的素過程の解明を目指し、遠方の天体において加速された粒子からの硬X線観測データを解析するとともに、惑星間プラズマでの粒子加速現象を観測する検出器の開発を進めた。Swift衛星は硬x線による高感度・広視野観測を特徴とし、初めて多数の天体の硬X線変動を年オーダーで調べる事が可能になった。私は、「低質量星と中性子星からなるX線連星系」における非熱的粒子の存在を示す硬X線が明確に存在する事を示し、その変動を詳細に追った。打上げ直後から行っていた解析に引き続き、軌道上校正試験をもとに再解析し、同じエネルギー帯を観測するIntegral衛星の国際ワークショップで口頭講演を行い、同じ天体現象の研究者と議論を行った。 惑星間プラズマ現象の観測のために、2007年夏に打上予定の月周回衛星SELENE搭載の高エネルギー粒子検出器の開発・衛星試験に参画した。検出器が実際の熱環境で性能を失うことなく動作する事を確認するために熱真空試験を行うとともに、観測器が衛星に組込まれた状態での試験に参加し、データを入念に調べ、検出器の正常動作を実証した。 さらに、次世代のプラズマ粒子観測装置の開発を進めた。シリコンストリップとアナログLSIからなるシステムの設計を進めている。水星など遠方に装置を運ぶためには軽量さが要求される。そこで、主検出部の周りの壁を突抜けてバックグラウンドとなる高エネルギー粒子をいかに薄い壁で防げるか、その形状の最適化を行うためにGeant4という検出器シミュレータを用い、その評価を進めている。また、アナログLSIの動作システムを立ち上げ、衛星上で被る放射線による影響を調べるために、プロトン・ヘリウムビームを照射し、性能劣化は軌道上データで補正可能であり、動作不良とならないことを実証した。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)