GABA合成酵素欠損マウスを用いた全身麻酔薬作用の電気生理学的・行動学的解析
Project/Area Number |
06J07866
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Anesthesiology/Resuscitation studies
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
久保 和宏 Gunma University, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 和宏 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | GAD65 / 麻酔薬 / プロポフォール / GABA / ケタミン / ノックアウトマウス / グルタミン酸デカルボキシラーゼ |
Research Abstract |
近年、麻酔科学分野において、遺伝子改変マウスを用いた麻酔薬の分子・シナプス・個体レベルでの作用に関する研究が注目されている。全身麻酔薬の作用は、興奮性シナプスの抑制、あるいは抑制系の賦活と考えられる。その作用機序において重要な作用部位の一つにGABAAレセプターがあげられ、それを介した抑制性後シナプス電流(phasic inhibition)の増強が麻酔作用の発現に関与していることが明らかになっている。しかしながら、最近の研究ではシナプス外に存在するGABAAレセプターによる持続的な抑制電流(tonic inhibition)の調節が麻酔薬の作用機序に関与しているとの発表も多くなされている。さらに、中枢神経系は末梢神経から入力された侵害刺激を大脳皮質に投射する際の情報を制御している。その過程で脊髄内におけるGABA作動性抑制電流が侵害情報を修飾していると考えられている。この研究の目的は、中枢神経系の抑制性神経回路における重要な伝達物質の一つであるGABAを合成する酵素、グルタミン酸デカルボキシラーゼ(glutamate decarboxylase:GAD)の遺伝子を操作し、発現を抑えたGAD65ノックアウトマウスを用いて麻酔薬の中枢神経作用ならびに抗侵害作用を解明することである。 本研究の特徴は、このノックアウトマウスを用いて、麻酔薬の中枢神経作用のなかで、神経終末からのGABAの放出(プレシナプス)の関与やGAD65合成GABA mediated tonic currentの役割が解析できる点である。 第1の研究目的は、GAD65ノックアウトマウスに対し麻酔薬投与による行動実験を行い、麻酔作用発現にGABAがどう関与するか、我々の研究室で行っている脳スライスパッチクランプ法を使って解析し、麻酔薬の中枢神経作用におけるGABAの役割を行動実験・電気生理学的に解析し明らかにすることである。第2の目的は、神経因性疼痛などGABAの脱抑制が関与する病態におけるGABAの役割を明らかにすることである。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)