TetシステムによるES細胞由来心筋細胞の作成と心筋梗塞巣への応用に関する研究
Project/Area Number |
06J08454
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General medical chemistry
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
武居 俊輔 Shinshu University, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ES細胞 / 心筋細胞 / 分化誘導 |
Research Abstract |
ヒトES細胞由来の心筋細胞は心疾患の治療において、細胞ソースとして直接的で潜在的な可能性を持っている。この研究ではTetシステムを効率よく機能させるための基盤技術としてbone morphogenetic protein(BMP)-4を用いた新しい分化誘導法の確立を試みた。 FBS(牛胎児血清)の条件検討の結果、20%FBSによる4日間の浮遊培養が心筋細胞の分化のためには最適であるということが分かった。さらにBMPのアンタゴニストであるNogginの添加により、拍動EBの発生率が23.6%から5.3%まで低下した。このことは通常に見られる心筋細胞分化にBMPシグナリングが深く関与していることを示している。そこで様々な濃度のBMP-4を添加しその効果を検証した結果、4日間の浮遊培養の間12.5-25ng/mlのBMP-4を添加する処置がもっとも効率よく心筋細胞分化を促進した。BMP-4 25ng/ml添加の拍動EB発生率は、接着後6日目において95.8%に達した。 EB形成過程のreal-time PCR解析により、25ng/mlのBMP-4による処置は心筋細胞関連遺伝子であるMesp1とNkx2.5の発現を有意に上昇させることが分かった。誘導された心筋細胞は心筋細胞タンパク質であるatrial natriuretic peptide(ANP),cardiac troponin I(cTnI)の発現は時間の経過とともに増加し、心筋細胞の成熟が示唆された。さらに免疫染色によりこれらの心筋細胞にカドヘリンとコネキシン43の発現が確認され、細胞間構造が適切に形成されていることが明らかになった。 これらのことからBMP-4の濃度および添加すべき時期は、ヒト胚性幹細胞から心筋細胞へ効果的に誘導を行うために決定的に重要なファクターであることが明らかになった。同時にBMP-4とFBSを組み合わせることでヒトES細胞から心筋細胞への分化を有意に促進するための誘導法を確立できた。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)