F.メンデルスゾーンと「演奏会用序曲」:ジャンルとしての成立と位置づけ
Project/Area Number |
06J08674
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Aesthetics/Art history
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小石 かつら Osaka University, 大学院・文学研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2006 – 2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | メンデルスゾーン / 演奏会用序曲 / オーケストラ / 19世紀 / 演奏会 / ドイツ:イギリス / ヨーロッパ / 音楽史 / 序曲 |
Research Abstract |
現在では演奏会の開始音楽として「演奏会用序曲」は一般的である。しかし、そもそもオペラの開始音楽であった「序曲」が、聴衆を惹き込むプロムナードとして「演奏会」のオープニングに用いられはじめ、次第に単独作品「演奏会用序曲」として作曲されるようになった経緯は、現在まで明らかにされてこなかった。また、「演奏会序曲」というジャンルが生み出されることになった社会的、文化的背景についても明らかになっていなかった。 本研究では、ライプツィヒの演奏会記録を用い、演奏会用序曲の演奏状況を調査し、今日とは全く違う状況であったことを明らかにした。また、当時の出版目録を調査することによって、家庭での演奏会用序曲をはじめとするオーケストラ作品の受容も明かにし、演奏会用序曲の位置づけを試みた。これらを背景に、メンデルスゾーンの「演奏会用序曲」の中から、一番作曲時期の遅い2作品である《静かな海と楽しい航海》と《美しきメルジーネの物語》を取り上げ、詳細な成立史をまとめた。また、個々の作品の改訂に関して、楽曲分析をおこなった。このうち、《美しきメルジーネの物語》について、日本音楽学会の全国大会において発表した。2月には、研究成果をベルリン工科大学音楽学研究所にて発表すると同時に、ベルリン国立図書館音楽部門所蔵の書簡を用い、演奏会用序曲の受容について調査を行い、研究の全体を補完した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)