微生物の物質生産機能を制御したボトムアップ型ハニカム3次元構造体の構築と機能化
Project/Area Number |
06J09308
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
林産科学・木質工学
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
笠井 稚子 Kyushu University, バイオアーキテクチャーセンター, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | セルロース / マイクロビアルセルロース / 酢酸菌 / ナノファイバー / ハニカムパターン / 焼酎粕 / マイクロバイアルセルロース / 人工細胞壁 / ハニカムバターン / 自己組織化 / ハニカム / ナノ繊維 |
Research Abstract |
本年度では、通常、酢酸菌の培養培地成分として用いられる高価なイーストエキストラクト(=YE)の代替として廃バイオマスの焼酎粕を用いることにより、低コストで酢酸菌の培養、セルロースナノファイバーの産生を促せるかどうかを検討した。手法として噴射圧力200MPaという高圧で処理液同士を衝突させる水中カウンターコリジョン(ACC)処理を用いて、酵母の強固な細胞壁を破砕することが期待された。そこでACC処理した焼酎粕を電気泳動で解析したところ、酵母の抽出液由来と推定されるバンドが現われたことから、細胞壁が破砕されたものと考えられた。次に、この処理液をYEの代替として培地に加えて酢酸菌を培養したところ、通常培地と比較して2/3程度の量であるが、ナノファイバーが産生されたことから、処理液がYEの代替として利用できることが分かった。 また、これまでハニカム膜を微生物や植物細胞の培養の足場として利用してきたが、本年度では、この薄膜を動物細胞培養の基板としての可能性について検討した。膜の表面トポロジーは、細胞の接着形態、分化、増殖、機能などの細胞挙動に影響を与えることが見出されている。また、本研究で用いているハニカムの孔径が100μm以下において、接触角が61.3±10.6度であり、これは細胞接着しやすいといわれている値(50-60度)と近いことから、この薄膜は細胞と相互作用を引き起こしやすいことが示唆された。実際に、このハニカム膜を培養基板として正常ヒト成人乳房表皮角化細胞を培養したところ、細胞の定着・分裂を確認することができた。このことから、動物細胞のための足場にもなることができ、再生医療材料としての可能性が示唆された。
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Report
(3 results)
Research Products
(22 results)