水素利用システム用材料の疲労特性に及ぼす水素ガス雰囲気の影響に関する研究
Project/Area Number |
06J09458
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Materials/Mechanics of materials
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
河本 恭平 Kyushu University, 大学院・工学研究院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 金属疲労 / 水素ぜい性 / 疲労き裂伝ぱ / フラクトグラフィー / オーステナイト系ステンレス鋼 / 時効硬化アルミニウム合金 / 繰返し速度 / 疲労き裂発生 / オーステナイト系ステンレス / 水素の可視化 |
Research Abstract |
水素ガス雰囲気での疲労き裂伝ぱ速度は繰返し速度が低いほど高くなることが知られているため,車載用水素ガスタンクのライナー材への使用が見込まれている析出強化アルミニウム合金A6061-T6を対象に,水素中での疲労き裂伝ぱ速度の繰返し速度依存性について調べた.得られた結果は以下のとおりである. (1)水素ガス雰囲気での疲労き裂伝ぱ速度は,大気中成分が除かれたことにより減速し,雰囲気水素の影響により加速する.その水素中の疲労き裂伝ぱ速度は,繰返し速度が低いほど高くなる. (2)(1)の繰返し速度依存性の主な原因は,塑性流動のひずみ速度依存によるものと考えられる.水素の影響そのものの繰返し速度依存性については,明確とはいえない. (3)疲労破面は,水素中で低繰返し速度の場合においても大部分が延性的であった.水素と繰返し速度低下による疲労き裂伝ぱ加速が,いずれもすべり面分離機構の中で生じているためと考えられる. (4)(1)の繰返し速度低下に伴う水素中伝ぱ速度上昇が,それ以下では停止して,伝ぱ速度が一定となる繰返し速度が存在する.このことは,(3)のすべり面分離が成立する限りは保証されると考えられる. (5)実用上の観点からは,低い繰返し速度で負荷を受ける場合の実機の疲労き裂伝ぱ速度について,実機の繰返し速度の代わりに,この疲労き裂伝ぱ速度が飽和する繰返し速度での試験で求めた疲労データを用いて評価可能であることが示された.ただし,将来的には更に間便な評価法が確立されることも望まれる.
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)