自発運動による海馬神経細胞の新生促進にどのような脳神経回路が必要なのか?
Project/Area Number |
06J09489
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | Mitsubishi Kagaku Institute of Life Sciences (2007) Kyushu University (2006) |
Principal Investigator |
北村 貴司 Mitsubishi Kagaku Institute of Life Sciences, 研究部門記憶形成・精神疾患研究グループ, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 神経新生 / 海馬 / マウス / ラット |
Research Abstract |
前年度までの研究結果より、神経細胞の新生の促進は海馬歯状回でのローカルエリアでの神経活動によって直接的に制御を受けることが明らかとなり、本研究の目的を達成することが出来た(現在論文発表の準備中)。更に前年度の研究の中で、海馬におけるシナプスの可塑的な変化が新生神経細胞の生存に影響を与えることを示す興味深い実験結果を得た。 今年度は、無麻酔、非拘束下で海馬歯状回にLTPを観察する実験系を用いて、新生神経細胞の回路への組み込みがLTPの誘導、持続性に影響するか否かを検討した。まず、X線照射による神経新生の阻害効果を検討し、対象群に比べ、神経新生が約90%抑制される条件を得た。次に、X線照射がLTPへ与える影響を検討した。その結果、X線照射群でもLTPは正常に誘導され、その増強程度に影響はなかった。その後の観察を行ったところ、コントロール群ではLTPは時間と共に減衰し、テタヌス刺激後2週間でLTPは消失した。しかし、驚くべきことにX線照射群では、テタヌス刺激後2週間経過してもLTPは持続していた。 30週令程度のラットにおいては、神経細胞の新生程度に個体差が存在する。この事象を利用して、個々の動物での神経新生の程度とLTPの持続率との相関関係について検討した。その結果、歯状回におけるBrdU陽性細胞数が少ない動物では、BrdU陽性細胞の数が多い動物に比べ、LTPの持続率が高い傾向を示した。以上の結果は、現在、学術雑誌への投稿準備中の段階にある。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)