局所構造を含む宇宙プラズマMHD乱流:起源、統計解析、粒子輸送
Project/Area Number |
06J09778
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Space and upper atmospheric physics
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
成行 泰裕 Kyushu University, 大学院・総合理工学研究院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 太陽風 / 磁気流体波 / 運動論 / 非線形波動 / 乱流 / 宇宙プラズマ / 磁気流体波動 / 局所構造 / 高ベータプラズマ / 統計解析 |
Research Abstract |
本研究は、宇宙プラズマ中のMHD乱流に関する非線形発展、及びプラズマ粒子の運動論的効果を考慮した理論・シミュレーションによる解析を行い、衛星データ解析結果を解釈するための基礎的知見を得ることを目的としている。今年度は、太陽風中において最も重要な磁気流体波動である、大振幅の平行伝播アルフヴェン波の非線形発展に関する研究を、実際の太陽風中におけるアルフヴェン波の性質(高ベータプラズマ中、非単色など)に着目して行い、前年度に引き続き以下のような新たな知見を得た。 ○プラズマが高ベータである地球近傍において本質的に重要となる、有限イオン温度効果(イオンランダウ減衰、有限ラーマ半径効果)を含むアルフヴェン波のパラメトリック不安定性の線形分散関係式を導出し、無衝突減衰が有効でないアルフヴェン波の不安定性にも有限のイオン温度効果が本質的な寄与をすることを明らかにした。さらに、ハイブリッドシミュレーションを用いて、理論の妥当性を検証し、有限イオン温度効果が実際の太陽風中においては線形分散関係式で予測されるよりもさらに重要であることを示した。 ○実際に宇宙空間で観測される波動を想定した非単色アルフヴェン波の非線形発展についての数値実験を行い、磁場の変調により励起される有限振幅の縦波が「非線形的な」変調不安定を駆動することを示した。また、実際の太陽風中で確認されているような有限の位相相関(局所構造)がそれらの非線形的に駆動される不安定性によって生成され得ることを指摘した。さらに、上記の有限イオン温度効果を考慮した場合に、この駆動型の変調不安定性がアルフヴェン波の減衰に極めて大きな役割を果たすことを示した。このことにより、これまでの太陽風アルフヴェン波の理論と観測との間にあった矛盾の一部が解決されたといえる。
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Report
(2 results)
Research Products
(19 results)