Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Research Abstract |
概均質ベクトル空間とそのゼータ関数を軸に,代数的整数論の研究を行った.以下の4つが主要な成果である. 1.2元3次形式のゼータ関数を,格子を変えて調べた.不変格子は5組10種類あり,これら全てに対し,新たな関数関係式があることを示した.この重要な応用として,関数等式が著しく簡略化され,新たな対称性が現れることを明らかにした.この成果は論文としてまとめ投稿している. 2.Wright-Yukie理論を完全に統一的に扱うために必要な条件を明示的に書き下すことに成功した.これにより幾何学的対応とコホモロジー的対応が一致することの統一的証明が得られた.この論文はManuscripta Mathematicaから出版された. 3.昨年度はDedekind環上の3次代数のパラメータ付けを与えたが,本年度はこれに引き続き同様の問題を4次代数,5次代数に対して与えた.重要なことはこれが大域ゼータ関数のDirichlet級数への展開と整合していることで,現在はこれに基づいて密度定理の証明を進めている.また例外群上の保型形式のFourier係数の理論と整合していることも明らかにした. 4.概均質ベクトル空間のゼータ関数の一般化を考察した.特に,ある一般的な系列の有限次元線形表現に対し,大域的ゼータ積分を定義し,関数等式や極の留数公式を与えた.現在はこのゼータ積分と,線形表現の整数論的性質との関係を調べている.
|