Project/Area Number |
06J10620
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Sociology/History of science and technology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
土屋 敦 The University of Tokyo, 大学院・人文社会系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 遺伝子技術 / 生命倫理 / 遺伝医療 / 科学技術史 / 社会調査 / 計量分析 / エンハンスメント / 優生学 / 科学技術 / 遺伝子 / 歴史 / PGD / 社会計量 / 統計 |
Research Abstract |
ヒトゲノム・プコジェクト終了(2003年)後の遺伝学の動向は、研究の焦点が単一遺伝性疾患の解析から多因子遺伝へとシフトしつつあり、また研究の内容も疾患分野から非疾患へと転換しつつある。また、上記の流れを受ける形で、遺伝学の非疾患領域への利用とその危険性に関する議論が特に欧米圏において盛んに出されている現状がある。上記の論点を踏まえ、国際比較の視点を加味しながら、現在の遺伝医学・遺伝子技術をめぐる問題に対する現状把握と社会的提言が本研究の課題であった。19年度の研究においては、上記の遺伝医療や遺伝子技術の社会的受容の局面に関して主に(1)既存理論の整理と構築・歴史的背景の検証、(2)現在事象分析の2つの軸で研究を行った。(1)に関しては、2論文(「エンハンスメントの歴史性と優生主義の現在性」「エンハンスメント論争 身体・精神の改造と科学技術」)で主に行い、現在生じている問題が特定の歴史性を持って存在していること、その変化が歴史的には遺伝学の革新の度に生じていること、また現在の状況が特に1920-30年代英国・米国における状況と類似の展開のされ方をしていることを指摘した。また(2)に関しては、主に1論文及び2学会報告でまとめた(「遺伝子技術に対する社会的受容意識の形成要因」"Social attitudes toward genetic testing and social image of "gene" in Japan"「DTC遺伝子検査の社会的需要と「イメージ」としての遺伝子」)。上記の研究においては、現在の「遺伝」をめぐる社会意識が「遺伝子決定論」「遺伝子知識」などの影響と共に構成されていることが明らかにされた。上記の結果は、今後の遺伝医療の社会的普及及びその留意点を考察する際には貴重な情報の蓄積であるはずである。
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