インターネット利用の社会的帰結-社会関係資本の視点から-
Project/Area Number |
06J10666
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Social psychology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小林 哲郎 東京大学, 大学院人文社会系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 地域コミュニティ / オンラインコミュニティ / 社会参加 / 政治参加 / 社会関係資本 / インターネット利用 / CMC / 社会調査 |
Research Abstract |
地域コミュニティの活性化は、地域の治安の悪化、高齢化、少子化などに直面する現代日本社会において喫緊の課題であり、インターネットの有効活用は1つの可能性として期待されている。本研究は、インターネット上で地域住民間の集合的コミュニケーションを実現する地域オンラインコミュニティがもたらす帰結について、代表性あるサンプリングデータに基づいた定量的研究を行った。 2006年8月〜9月に、千葉県千葉市美浜区で確率比例二段抽出法によるサンプリング調査を行った。対象は千葉市美浜区の大規模集合住宅「幕張ベイタウン」の居住者のうち、20歳から79歳までの男女2000人であり、有効回答数は869 (うち男性.361名、女性502名、不明3名)、回収率は43.5%であった。 「幕張ベイタウン」が調査対象として選定されたのは以下の理由による。まず、事前の調査によって街区ごとのメーリングリストや幕張ベイタウン全体の電子掲示板など、重層的な地域オンラインコミュニティの存在が多数確認された。さらに、地域オンラインコミュニティの利用のレベルが一様に高いわけではなく、地域オンラインコミュニティを持たない街区も多く準社会実験的な状況を実現していることから、調査対象地域として適切であると判断された。 多変量解析の結果、地域オンラインコミュニティは地域コミュニティに対してプラスの効果をもたらすことが明らかにされた。まずは地域オンラインコミュニティの利用に対しては社会属性的な要因が影響しているが、利用者の中での投稿の有無に対してはPCメール利用量が重要な規定要因となっていることが明らかにされた。さらに、地域オンラインコミュニティで発言や投稿をすることは地域社会参加や地域関心を高める一方、閲読することは地域関心のレベルを高めることが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)