太陽大気での活動現象のエネルギー源を示す磁気ヘリシティの生成・消失過程について
Project/Area Number |
06J10698
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan (2007) The University of Tokyo (2006) |
Principal Investigator |
山本 哲也 National Astronomical Observatory of Japan, 太陽天体プラズマ研究部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 磁気ヘリシティ / 太陽 / 磁場の自由エネルギー / 太陽フレア / 宇宙天気 / 彩層 / 光球面 / 偏光分光観測 |
Research Abstract |
本年度は、太陽活動現象の解明に重要な役割を果たす、磁気ヘリシティ(磁場のねじれ)、磁場の自由エネルギーについて、下記の4項目について研究を行った。 太陽表面(光球面)における、磁気ヘリシティ入射量についての研究を進めた結果、磁気ヘリシティ入射量の平均値は緯度依存性を見せ、分散は磁束量依存性を見せることが分かった。この結果は、太陽内部の磁気ヘリシティの生成機構について、依存性の異なる2種類の生成機構の存在を示唆していると考えられる。 これまであまり定量的に行われてこなかった、光球面での磁場パラメータ(視線方向磁場など)と太陽フレアの規模(最大X線光度)の関係についての研究も行った。この研究において、フレアの最大X線光度と磁場パラメータの相関が示された。また、磁場の自由エネルギーとフレアによって解放されるエネルギーの相関関係が示唆された。 上記の結果を受け、フレアの最大X線光度を予測するための統計的な手法についても研究を行い、各活動領域の磁場パラメータを使って、ファクター3程度の誤差でフレアの最大X線光度を予測できることが明らかになった。太陽が地球に与える影響を予測するための、宇宙天気予報への応用が可能だと考えられる。 太陽活動現象の理解を一層深めるため、光球面よりコロナに近い、彩層での磁場データを取得についても研究を進めている。国立天文台乗鞍コロナ観測所において、彩層の偏光分光観測を行った。また、これら偏光データから磁場への導出を目指し、NonLocalThermalEquilibrium条件の下で偏光の放射輸送方程式を解くための理論的な研究を進めている。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)