Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
ウマの不安傾向と関連が深い行動指標を明らかにするために,管理者よる気質評価アンケートを行ったウマを用いて行動実験を行った.各馬を新奇環境に導入後,ビニール紐を介して壁に繋留し管理者が傍にいる状態で2分間観察したのち,管理者が離れウマ単独の状態で更に2分間観察した.その結果,単独にされることで多くの観察データが変化したが,管理者から不安傾向が高いと評価された個体ほど,心拍数の上昇が大きく,ビニール紐切断までの潜時は短かった.両指標の変化はメスでより顕著に観察された.以上のことから,新奇環境に単独でおかれた際の心拍数と切断潜時は不安傾向の指標として有効であることが示されるとともに,気質評価アンケートを組み合わせることで,他の気質項目についてもより信頼性・妥当性の高い行動指標を明らかにできる可能性が示された.(Momozawa Y., et. al.(2007)J Vet Med Sci69:945-950 2007.) ヒトにおいて不安傾向との関連が示唆されているヒト8番染色体短腕に存在する遺伝子がウマにおいても同様に不安傾向に影響を及ぼしている可能性について検討する目的で,9ケ所の部分配列計9kbについて,不安傾向スコアが極端に高いあるいは低い雌雄それぞれ4頭ずつ計16個体を用いて遺伝子多型を探索するとともに,グループ間において多型の遺伝子型頻度を比較した,その結果,13多型が同定され,そのうちsteroidogenic acute regulatory protein遺伝子のイントロンに存在するSNPの遺伝子型には,グループ間において分布の有意な偏りが認められた.そこで残り120頭について,同SNPの遺伝子型を決定し関連を調べたところ,雌雄共に遺伝子型間に同様な不安傾向との関連が認められた.
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