心筋細胞活動電位数値計算モデルを用いた心疾患のメカニズムとその治療法に関する検討
Project/Area Number |
06J11118
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biomedical engineering/Biological material science
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山口 喬弘 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 心筋細胞 / イオンチャネル / コンピュータシミュレーション / シミュレーション / 抗不整脈薬 |
Research Abstract |
(1)KCNE1/KCNQ1発現量比とI_<Kr>ブロッカーに対する感受性の関連性に関する検討 KCNE1/KCNQ1発現量比の増加がI_<Kr>ブロッカーによる催不整脈性に与える影響や,I_<Kr>ブロッカー投与時の心電図波形に与える影響についてさらに評価するため,擬似心電図モデルに対してKCNE1/KCNQ1発現量比の異なるI_<Kr>チャネル動特性モデルを導入し,臨床で使用されている心室頻拍誘発プロトコルを基に設定した刺激プロトコルでシミュレーションを行った.その結果,KCNE1/KCNQ1発現量比が増加するほど活動電位持続時間が延長するため興奮波面が先行興奮の影響を受けて湾曲しやすくなり,また早期後脱分極(EAD)が生じやすくなることがわかった。さらに,KCNE1/KCNQ1発現量比が増加するほど貫壁性の再分極時間のばらつき(TDR)が増加することが明らかになった。TDRの増加は心室頻拍を生じさせやすくなることが知られており,KCNE1/KCNQ1発現量比の増加はI_<Kr>ブロッカーによる催不整脈性を強める可能性があることが示唆された. (2)I_<Kr>ブロッカーの一種であるnifekalantの薬理作用メカニズムに関する検討 I_<Kr>ブロッカーのー種であるnifekalantのI_<Kr>亢進作用がnifekalantの不整脈停止・抑制作用にどのように寄与しているかを明らかにするため,nifekalantのI_<Kr>亢進作用がEAD及び遅延後脱分極(DAD)に及ぼす影響についてシミュレーションによって検証した.しかし,シミュレーション上はnifekalantにはEAD及びDADに対する抑制効果は見られず,むしろ悪化する結果が得られた。この結果については,今後シミュレーションにおける再現方法の検証及び臨床におけるnifekalantの効果との比較検討が必要であると考えられる.
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)