メダカ属をモデルとした魚類視物質遺伝子多様化メカニズムの解明
Project/Area Number |
06J11170
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Evolutionary biology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松本 圭史 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 視物質 / オプシン / メダカ / 分子進化 / 色覚 / 重複遺伝子 |
Research Abstract |
(研究の目的) 色覚は動物の生息環境により非常に多様である。特に、濁度や反射等により、透過する波長成分が深さや場所により様々な様相を呈する水中に生息する魚類は、陸生生物より非常に多様な光環境に生息していると考えられる。本研究では、アジア全域の広い地域に生息し多様な光環境の下、様々な種が分化してきたと考えられるメダカ属(約20種が属する)を研究対象に、光環境と色覚とがどのような関係を示すか、さらには色覚の環境への適応進化を分子レベルで明らかにすることを目的としている。 (結果) メダカ属内種の視物質レパートリーを単離し、それらレパートリーがどのような波長感受性を示すかを実際に培養細胞系を用いた視物質再構成実験により明らかにし、さらにそれらレパートリーの相対的発現量や発現部位をreal-time RT-PCRやIn situ hybridization法を用いて明らかにした。その結果、メダカは遺伝子重複により複数の視物質遺伝子を有し、吸収波長の異なる多くのオプシンサブタイプが存在していた。さらにそれらの相対的発現量や網膜上での発現部位はサブタイプ間で大きく異なっていた。また、分子進化学的手法を用いてサブタイプ間での自然選択を検証したところ、サブタイプ分化に対して正の自然選択が見つかった。このことからメダカは多くの視物質遺伝子を持ち、その吸収波長や相対的発現量、さらに網膜上での発現部位を様々に変化させることにより環境に適応してきたと考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)