細胞遊走におけるGタンパク質共役型受容体の活性化の可視化
Project/Area Number |
06J11237
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Cell biology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
國枝 香南子 The University of Tokyo, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 脂質 / 受容体 / Gタンパク質 / ホスホリパーゼ |
Research Abstract |
脂質は細胞膜構成成分、エネルギー源、シグナル伝達物質として働いており、生体内で重要な役割を果たしている。生理活性脂質であるロイコトリエンや血小板活性化因子などはGタンパク質共役型受容体を介して細胞外から細胞内へと情報を伝達し、細胞遊走など様々な細胞応答を引き起こす。2008年度は生理活性脂質の産生の基礎となる脂質代謝に関する研究として、生理活性脂質の生合成に必要なホスホリパーゼA2(PLA2)に関する研究を中心的に行っだので、その成果を報告する。 PLA2はプロスタグランジンやロイコトリエンなどの生理活性脂質生合成経路における初発律速酵素として重要である。当研究室でクローニングされた新規の細胞質型ホスホリパーゼA2、cPLA2δについてその機能解析をおこなう為に、タンパク精製をおこなった。タンパク質の発現にはSf9細胞とバキュロウィルスを用い、発現した組換えcPLA2δタンパク質の精製にはHisアフィニティーカラム精製を採用した。これまで精製タンパク質の収率が非常に悪かったが、本年度、条件検討を重ねた結果、1-2mgの組換えタンパク質を精製できるようになった。この精製タンパク質はPLA2活性を保持していた。この精製酵素を用いて、今後、酵素学、生化学的な解析を本格的に進める予定である。また、収量が多い事を生かして、タンパク質の結晶化による構造解析などにも取り組みたいと考えている。 また、本酵素の部分ペプチドを大腸菌により発現させ、精製し、これを抗原として、抗cPLA2δ抗体を作製した。この抗体を用いて、マウスの組織のライセートをサンプルとしてウェスターンブロッティングを行ったところ、cPLA2δ特異的なバンドが検出され、タンパク質レベルでのcPLA2δの発現が生体内で初めて確認できた。この抗体はまた、免疫染色や免疫沈降にも利用できる事が確かめられた。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)