宇宙空間中の宇宙線伝播シミュレーションを用いた超高エネルギー宇宙線の起源の探究
Project/Area Number |
06J11386
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高見 一 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 最高エネルギー宇宙線 / 宇宙線 / ニュートリノ / シミュレーション / 大規模構造 / 超高エネルギー宇宙線 / 宇宙線伝搬 |
Research Abstract |
本研究は超高エネルギー宇宙線の起源を探ることが目的である。超高エネルギー宇宙線は銀河系外起源だと考えられており、その宇宙線源から地球に飛来してくる。銀河系外空間・銀河内空間にはそれぞれ特徴的な構造をもった磁場が存在することが分かっている。宇宙線は荷電粒子であるため、これらの磁場でその軌跡を曲げられる。このため、宇宙線到来方向が宇宙線源の情報を失ってしまう可能性がある。そこで、私は銀河間・銀河内空間中の構造を持った磁場のモデルを用い、超高エネルギー宇宙線の到来方向と宇宙線源の位置のずれをシミュレーションを用いて調査した。この結果、6×10^<19>eV以上の宇宙線陽子は銀河間磁場の影響を受けても数度の角度スケールで宇宙線源と相関が見えるということ、銀河内磁場による曲がりは磁場の反転の有無により大きく異なり、曲がりの小さいモデルであれば数度スケールでの相関を失わないということが分かった。前者の結果はAuger観測所の結果報告より早く投稿されており、ソースらしき天体との数度スケールでの相関が見えたという結果を予言する形となった。次にAuger観測所の発表データを解析することで、6×10^<19>eV以上の宇宙線源の数密度が10^<-4>Mpc^<-3>程度であることを見積もり、これがより低エネルギーの(10^<19>eV以上)宇宙線の到来方向分布の等方性を説明できないことから、最高エネルギーに到達しない宇宙線を放射する別の宇宙線源がもう一桁多く存在する可能性を提示した。別の可能性として宇宙線生成が突発的である可能性があるが、この可能性の下に宇宙線伝搬を考えることで宇宙線生成レートに世界で初めて上限と下限を付けた。また、二次粒子であるニュートリノのフラックスを見積もり、それが宇宙線生成の歴史の情報を持っていることを示した。
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Report
(3 results)
Research Products
(27 results)