新規リン脂質分解酵素ホスホリパーゼA1のノックアウトマウスを用いた生理機能の解明
Project/Area Number |
06J11607
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | Tohoku University (2008) The University of Tokyo (2006-2007) |
Principal Investigator |
井上 飛鳥 Tohoku University, 大学院・薬学研究科, 助手
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | リゾホスファチジン酸 / リゾリン脂質 / 毛包 / EGF受容体 / 体毛形成 / 生理活性脂質 / Gタンパク質共役受容体 / mPA-PLA1a / 着床 / mPA-PLA_1α |
Research Abstract |
リゾホスファチジン酸(LPA)はリゾリン脂質骨格を有する生理活性脂質であり、Gタンパク質共役型受容体を介して様々な細胞応答を引き起こす。これまでに7種類のLPA特異的受容体が報告されており、これらの遺伝子欠損(KO)マウスの解析から、LPAが個体レベルで脳神経系の発達や受精卵の着床過程を制御することが明らかになってきている。最近、LPA受容体のP2Y5およびLPA産生酵素のPA-PLA_1α/LIPHの遺伝子欠損患者が報告され、ともに先天性の貧毛症となることが明らかになった。しかし、どのようなメカニズムで貧毛になるかはまったくわかってない。そこで私は、PA-PLA_1αのKOマウスを用いて、体毛形成におけるLPAの機能の解明を目指して研究を行っている。 採用初年度は、KOマウスを作製し全身の体毛が縮れるという形態異常を発見した。2年度は、毛包内のPA-PLA_1αの機能を詳細に検討し毛包組織の内根鞘と呼ばれる層の形成に関与することを見出した。当該年度の3年度は、LPAの下流でEGF受容体シグナルが活性化されることに着目して研究をおこなった。毛包角化細胞の初代培養系を用いてLPAがEGF受容体の活性化を引き起こすこと、P2Y5がEGFリガンドの切断に関与すること、さらにKOマウスの皮膚ではEGF受容体のリン酸化レベルが減少していることを見出した。二の研究を通じて、毛包内の内根鞘でPA-PLA_1αが産生したLPAがP2Y5を介して、EGF受容体シグナルを活性化して体毛の形成に関与するという、新規のメカニズムを明らかにした。
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Report
(3 results)
Research Products
(12 results)