色素ナノ粒子/ファイバーを保持膜を用いる高感度金属イオン検出システムの開発
Project/Area Number |
06J40012
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Analytical chemistry
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
高橋 由紀子 Nagaoka University of Technology, 産学融合トップランナー養成センター, 産学融合特任准教授
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 環境分析 / ナノ材料 / モニタリング / 有害化学物質 / 金属イオン |
Research Abstract |
本課題はppbレベルにある規制値を測定可能な高感度金属イオン検出システムに向けての基盤研究であり、1)色素ナノ粒子/ファイバー保持膜の開発、2)妨害イオン除去膜の開発、3)これらを一体化させたシリンジの開発、さらに4)試作した反射式光度計とマッチングを行う。本年度は1)について、比色試薬の多くは水溶性(イオン性)試薬であり、ターゲット拡張を目指し、これらをナノ化-膜化する技術の確立および2)妨害イオン除去膜の作製に重点を置いた。数〜百ナノメートル程度のシリカ、アルミナもしくはイオン交換性ラテックスなどの表面に、イオン性分析試薬を静電吸着させ凝集体とし、生成したナノコンポジットをメンブレンフィルターでろ過し、製膜する。担体およびイオン性試薬の組み合わせを反対電荷としたときのみ製膜できたことから、静電相互作用によって凝集体が生成する過程に基づいて製膜していることがわかった。溶液pHや試薬とコロイドの量比も製膜に重要であった。スルホン化もしくはアルキルアミン化されたラテックス微粒子は強酸性および強塩基性イオン交換体であるため、広いpH範囲で製膜できた。電荷の異なる、ルモガリオン(1-)、バソフェナントロリン(2-)、HNB(3-)、TPPS(4-)、TMPyP(4+)、に適用し、すべての物質を膜にすることに成功した。これらはアルミニウムイオン、鉄(II)イオン、カルシウムイオン、水銀イオン、カドミウムイオン等用の検出膜となりうる。実際にTMPyPと不定形シリカからなるナノコンポジット膜によるカドミウムイオンの検出膜は、100mLの検液を通液することで、茶色から緑の色変化によりppbレベルの定量が可能であった。2)においては、セルロース繊維に妨害イオンを除去するためのキレート基を化学修飾するために、まず塩化ホスホリルにて塩素化処理を行った。これにより末端にアミノ基を有するさまざまな官能基を導入することが可能である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)