Project/Area Number |
06J50103
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Foreign language education
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鄭 嫣ジョン 東北大学, 大学院国際文化研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2006: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 機能的磁気共鳴画像法 / 脳活動 / 文処理 / 第二言語習得 |
Research Abstract |
母語と第二言語間の類似性(統語構造の類似・相違)が第二言語を処理する際の脳活動にどのように現れるかを明らかにするために、第二言語文処理研究を行った。英語と日本語を第二言語として習得した健常な右利き韓国人母語話者を対象として、母語(韓国語)、母語と統語構造が相違している第二言語(英語)、母語と類似点の多い第二言語(日本語)の文章を聞いている間の脳活動を機能的磁気共鳴画像法(fMRI)で撮像した。その結果、(1)統語構造の類似している日本語と韓国語の文理解の脳活動はそれぞれ類似していること、(2)統語構造の相違している英語と韓国語・日本語の文を理解している脳活動は異なることが示された。なお、本研究が日本で実施されていることから、言語が使われている環境の影響を調べるために、賦活化した全ての領域の脳活動と、日本と英語が話されている地域での滞在期間との相関を測定した。その結果、英語の文を処理する際の脳活動と英語圏の滞在期間との間で、左脳の下前頭回と右小脳で負の相関が見られた。しかし、日本語の文を処理する際の脳活動と、日本での滞在期間との間では、有意な相関が見られなかった。本研究から、母語と第二言語が類似している場合は母語の処理に関わる脳内ネットワークで第二言語を処理しており、母語と第二言語が相違している場合は母語処理のネットワーク以外に他の脳の領域を必要とする、ということが示唆された(Jeong et al.,2007,Humman Brain Mapping)。さらに、中国人母語話者による、英語と日本語の文章理解を行い、韓国語母語話者の文処理時の脳活動との比較を行った。その結果、L1とL2間の異なる文法要素に対応する脳領域(語順の差はブローカ野、語形変化の差は左半球の上側頭回)が特定された(Jeong et al.,In press, Bilingualism : Language and cognition)。以上の二つの実験から明らかになったことは、(1)学習者の母語と第二言語間の類似性や相違点が第二言語の処理に関与する神経基盤に重要な役割を果たしていること、(2)母語と第二言語の文法的な相違点に応じてその処理に特化した脳機能モジュールが第二言語処理時に必要とされる、ということである。
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