慣性静電閉じ込め核融合中性子源の地雷探査装置への応用とイオン源を用いた性能改善
Project/Area Number |
06J50612
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nuclear fusion studies
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高松 輝久 京都大学, エネルギー科学研究所, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 慣性静電閉じ込め / 核融合 / 中性子源 / 地雷探知 / ドップラーシフト分光計測 / 非蒸発型ゲッタ |
Research Abstract |
本研究は小型で安価な核融合中性子源として地雷探知などに応用が期待されている慣性静電閉じ込め(IEC ; Inertial Electrostatic Confinement)装置の性能改善を目的として,(i)外部イオン源を用いた改良型IEC装置のイオンエネルギー分布測定と,(ii)革新的な小型水冷式IEC装置の考案と性能評価を行った. (i)いくつかの研究機関では外部イオン源を用いてIEC装置の内部のガス圧力を低減し,イオンエネルギーを向上させる試みがなされている.本研究ではマグネトロン放電による外部イオン源を用いてIEC装置の低圧力運転に成功し,またグロー放電が不可能な低圧力領域で,新たな複数の動作モードがあることを明らかにした.また、イオンのエネルギー上昇と再循環の促進により,それらのモードにおける規格化中性子発生率が,従来の場合より優れていることを見出した,さらに,分光計測でドップラーシフトを利用してエネルギー分布の測定を行い,従来と比較して約30%向上していることを明らかにした. (ii)地雷探知などに応用する際には,IECで発生する等方的な高速中性子を熱化し,指向性をもたせたうえに,屋外で使用できる可搬型中性子源が求められる.そのため,冷却ジャケット部分を中性子の減速ならびに反射材として利用し,燃焼ガス供給・排気システムとしては非蒸発型ゲッタポンプを採用する新方式のIEC装置を考案した.製作した試験機によって,中性子が上部の厚い冷却部により減速・反射され,結果として薄い冷却部の下方部に熱中性子束が増加していることを確認し,MCNPコードを用いた評価とあわせて中性子空間分布に指向性を持たせることができることを明らかにした.またゲッタポンプによってIEC装置の運転が可能なことを確認し,従来方式と同様の中性子発生率を維持しながら,装置の軽量化と対振動性向上を達成した.
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)