Project/Area Number |
06J52012
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied veterinary science
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
亀山 健一郎 北海道大学, 大学院獣医学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 牛ウイルス性下痢・粘膜病 / ペスチウイルス / 病原性 / NS2-3 / Jiv / 開裂 / in vivo / 診断キット |
Research Abstract |
以前より開発を行っていた牛ウイルス性下痢・粘膜病迅速診断キットの評価を行い、Journal of Virological Methodsにて発表した。さらにこのキットを用いて野外より牛ウイルス性下痢ウイルス(BVDV)に持続感染している牛を摘発し、持続感染牛7頭から主要な13の臓器および組織を採取し、各臓器(in Vivo)におけるBVDVのNS2-3蛋白の開裂状況を調べた。また、分子シャペロンの一種であり、培養細胞内(in Vitro)においてNS2-3蛋白の開裂への関与が示されているJiv蛋白に関するモノクローン抗体を作出し、in VivoにおけるJiv蛋白の発現量を調べた。その結果、NS2-3蛋白は調べた全ての臓器において高率に開裂を起こしていることが明らかとなった。また、検出されるNS2-3蛋白の量は甲状腺、肺、腎臓、リンパ節、胸腺などで高かった。一方、Jiv蛋白は大脳、小脳および甲状腺を除く臓器から検出された。NS2-3蛋白の開裂率とJivの発現量との間に相関関係は見られなかった。これらの結果より、in VivoではJiv蛋白が関与しないNS2-3蛋白の開裂が起こっていることが分かった。NS2-3蛋白の開裂はBVDVの培養細胞における病原性に関与していることが明らかにされており、牛の体内におけるNS2-3蛋白の開裂が致死的な粘膜病の発症の引き金となっていると考えられていた。しかし、本研究結果において粘膜病を発症していない牛の臓器におけるNS2-3蛋白の開裂が明らかにされたことから、体内におけるNS2-3蛋白の開裂は粘膜病の発症に直接関与しないことが示唆され、in Vivoではin Vitroとは異なる病原性発現メカニズムが存在すると推察される。この研究成果はペスチウイルスの病原性発現メカニズムの解明に寄与する重要な知見である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)